中学課程の特色

中学1年

どんな環境にも対応できるセルフマネジメント力を育てる

中学1年次の指導目標は、ルールを守ること、共に生きること、学力をつけること、職業について考えること。入学したばかりの中学1年生だからこそ、正しい倫理観を持って学校の決まりやマナーを守り、他人を知って理解することができるようしっかりと指導します。その上で基本的な学習習慣を身につけ、将来についても少しずつ考えられるようにしていきます。なかでも校訓である「敬愛」の精神につながる挨拶は、人としての基本であると考え、全員が気持ちよく挨拶し合えるよう声をかけています。
本校は、もともと素直で公共性や社会性も高い生徒が多いのが特徴ですが、自己管理ができず、忘れ物をしたり物の整理ができないケースも少なくありません。中学1年次には、日々の生活の中で丁寧に指導するとともに、「芝浦HR学習ノート」を活用して取り組み、「蓼科登山合宿」などの校外学習を通じてセルフマネジメント力を育てていきます。

蓼科登山合宿(9月/2泊3日)

9月には長野県茅野市の蓼科山登山に挑みます。標高は2,531m。登山道が整備されていますが、頂上付近は高度感のある岩山で、ほとんどの生徒は初体験です。体力・勇気・忍耐力が求められます。
午前9時、7合目登山口から登り始め、山頂付近での昼食休憩を含めて全行程は約7時間。経験のない生徒たちには少々厳しい道のりですが、例年、生徒全員が登りきり、頂上からの絶景を愉しんでいます。木々の中を歩き、大岩に取り付きながら大自然の雄大さを肌で感じることで、忍耐力や困難に挫けない強い精神が養われていきます。また、「後ろ、大丈夫か」「ゆっくりでいいよ」などの声が頻繁に聞かれ、自分の疲れを気にせずクラスメートを気遣う姿も見られます。経験や体力の違いで差ができることを、クラスメートの個性として捉え、助け合う心が自然に生まれるようです。ゆっくりでも、友達の助けを借りてでも歩き、登りきる。「頑張ればできる」。この達成感が自信につながり、一回り大きな成長を促します。

中学2年

細かく声をかけて、より深い信頼関係を築く

中学2年生は男子のターニングポイントとも言える時期。成長期で体が大きくなり、それと共に心も大きく変わります。それまで親と何でも話していたのに急に口もきかなくなり、なかには反抗期に入る生徒もいます。個人差はあるものの、まさに大人に向かう自立のときを迎えていると言えるでしょう。学校にも慣れて、生活態度が乱れてくる生徒もいますが、そういう生徒にこそ、細かく声をかけて信頼関係を築くようにしています。
生徒にはいつも、「ありがとう」と言える人であるとともに「ありがとう」と言われる人になってほしいと話しています。人間は一人では生きていけない。誰かに支えてもらって生きている。だから自分も誰かを支えられる人間になってほしい。そのためにはどうしたらいいか? それを突き詰めて考えることが、自分の将来について考えるきっかけにもなります。

芋井農村合宿(9月/2泊3日)

長野市芋井地区は、周囲に石器時代や縄文時代の遺跡も点在しており、棚田など日本の原風景が見られる山里。地元農家の方々の協力を得て、2泊3日のファームステイを行います。囲炉裏やかまどなど、日本の伝統的な生活様態を伝える土地で、都会での生活を振り返りながら、農業・林業のお手伝いをさせていただき、「食」「生活」にかかる労力を実感します。
感想レポートでは、『トマトも酸っぱくはなく、むしろ甘いと感じることができ、地産地消の大切さを感じました』『稲を干す作業は、なかなか終わらず、夫婦2人でやるのにどれほど時間がかかるか、計り知れなかったです』『農家の人たちの苦労が、少しだけわかったような気がしました』など、思い思いに日本の食・農林業を学んでいる様子が見られます。

中学3年

学習習慣を再確認し、高校の学びにつなげる

中学3年生では、中学課程の最終学年として今まで身についた力を再確認しながら、高校での学びに向けて新たな取り組みを始めます。特に、「この時点できちんと学習習慣が身についているかどうか」が今後の学力の伸びに大きく影響します。中高一貫で高校受験がなく、ともすれば中だるみしがちな時期だからこそ、基本的な学習習慣をはじめ生活全般において気を引き締めて指導します。
学校生活では中学体育祭などで中心になって活動することが増え、「中学生のリーダー」としての自覚を促します。9月には中学校生活の集大成である「海外教育旅行」を実施。学習面では、理数科目の授業時間数が増え、高校課程の先取りも始まります。また、「サイエンス・テクノロジーアワー」などで理工系の研究・仕事への興味を引き出すとともに、将来の自分について考えるキャリア教育も行い、高校進学へのモチベーションを高めます。

中学校生活の集大成、海外教育旅行に向けて力をつける!

異文化体験と英語研修を目的として行われる中学最大の行事「海外教育旅行」。実際にアメリカに行くのは中学3年次の9月ですが、準備は中学2年次から始めています。
芋井農村合宿(中2)のファームステイは、この海外教育旅行のプレ行事として企画されたもの。日本の農村の産業と文化、生活を体験することで日本人のアイデンティティを持つことから始めます。中学3年次・1学期の校外学習で江戸東京博物館と浅草を訪れるのも、同じ目的からです。また中学2年次・3学期には、「テーブルマナー講座」をホテルで実施しています。
日々の授業でも「海外教育旅行」という大きな目標に向けて様々な力を身につけます。英語力だけでなく、アメリカの地理や歴史を学んだり、書道で日本文化を身につけたり、体育で集団行動を学んだり、すべての指導が「海外教育旅行」につながるように計画しています。中学2年次からは具体的な準備もスタート。コースの希望調査から始まり、ホームステイ先でのペアを決めます。自己紹介カードの作成や、現地交流に向けて出しものの練習もします。
また、忘れ物や遅刻の指導は中学2年次後半から特に厳しく指導をするようにしています。これは、「危険につながるミスがあること」を強く意識させるための取り組みです。「海外教育旅行」出発当日にパスポートを忘れたら……集合時間に遅刻したら……現地空港で仲間とはぐれてしまったら……。日々の学校生活の中で、提出物を忘れたら家に取りに帰らせるなど、自己責任をしっかりと意識させます。これだけの事前準備があるからこそ、「海外教育旅行」を通じて生徒は大きく成長することができるのです。